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いや〜、それにしても強い!!
トゥヘル監督のやろうとしているサッカーがようやく形になってきたのかも知れません。
EL ラウンド16 第1戦 ホームのジグナル・イドゥナ・パルクでのトッテナム戦です。

トッテナムは現在イングランド・プレミアリーグの2位につける難敵であるため、試合前から今回のELきっての好カードという前評判が立っていましたが、トッテナムは主力中の主力であるハリー・ケインなどをベンチスタートとした「1.5軍」のメンバーでこの試合に臨んできました。やはりこのELよりも、首位のレスターにもう少しで追いつけるかもしれないプレミアリーグの方を優先したターンオーバーを感じさせるポチェッティーノ監督の采配です。
対する我がドルトムントは、試合直前の練習で打撲を負ったギュンドアンが欠場したため、代役としてカストロを起用。そのカストロとGKのバイデンフェラー兄貴以外は、先週末のバイエルン・ミュンヘン戦と同じメンバーが先発に名を連ねました。香川はベンチスタートです。

フォーメーションは、図の4-1-4-1からスタートし、攻撃時にはSBのシュメルツァーが前に出て3-2-4-1とか3-5-2とか3-4-3。守備時には逆にドゥルムが下がって5-2-3など、まるで決まった形がないように非常に流動的に変化していました。ゲーム終盤82分に香川が加わった際には4-2-3-1のようにも見えました。
いやはや、この流動性はスゴいですよ。みんな、良く混乱しないですよね。
この複雑な動きを維持しながら、物凄くスピード感のあるサッカーをしていました。
試合序盤こそ、トッテナムも高い位置から素早いプレスをかけてきていましたが、やがてこのドルトムントの変則的流動性と超絶スピーディーなパスまわしについていくことが出来なくなり、後半になるとドルトムントが完全に試合を支配するようになっていました。
もしこのサッカーをずっと最後まで続けていくことが出来たら、ドルトムントは多分ELで優勝するでしょうね。プレミア勢もスペイン勢もこの動きにはついて来れませんよ。余りに流動的で対策も立てられないでしょうし。

トゥヘル監督、恐るべし。
先週末のバイエルン・ミュンヘン戦でも本当はこれをやりたかったのではないでしょうか?
そして、非常に残念ながら、今の香川では、この変則的流動性の中のほんの一部分(4-2-3-1のようなトップ下またはツーシャドウなどが必要とされる場面)でしか活躍させることが出来ない、とトゥヘル監督は考えているようです。
試合後の香川のインタビューでは「自分と同じような境遇(ベンチ外)に陥っていたライバルのカストロがこの試合でアシストなどの結果を出した。彼の動きにヒントがあるので参考にしたい。」と語っていたようですが、まさにその通りだと思います。トゥヘル監督のこの超前衛的なサッカーで輝くためには、ひと皮もふた皮も向けた「New 香川」に生まれ変わる必要があるのです。トゥヘル監督の新たな戦術を具現化する中心人物にならなければなりません。

気合いは見せたものの見せ場は作れなかった香川真司。
巷では、やれ「干された」だの、やれ「移籍だ」といった乱暴な言葉が飛び交っていますが、まだそういう段階ではないですよ、きっと。何故って、それは香川が決してトゥヘル監督から見限られている状況ではないからです。スタイルが合わなかったり本当に見限られてしまった選手達はとっくの昔に放出されています。グロクロとかクバとかカンプルとかホフマンとかですよ。逆に今でも残っている選手達は期待されているんですよ。トレーニングで良いパフォーマンスを見せれば実際に大一番で使ってもらえるんです。ベンダーやピスチェク、そしてドゥルムのように。香川やギンター、ヴァイグルやシャヒンやカストロはもっともっと頑張らなければいけないということです。
さて、この辺でゴールシーンを振り返りましょうかね。
1-0 オーバメヤン(30分 アシスト:シュメルツァー)【1-0ゴール動画】

2-0 ロイス(61分 アシスト:スボティッチ)【2-0ゴール動画】

3-0 ロイス(70分 アシスト:カストロ)【3-0ゴール動画】

なお、この試合を通して、フンメルスの存在はやはり非常に大きいと感じました。
このところのディフェンスの鉄壁具合といい、効果的な縦パスの精度といい、今シーズンはトゥヘル監督のもとで本当の意味で良いキャプテンに成長しつつあるんでしょうね。移籍の噂が絶えない選手ですが、是非ともドルトムントに骨を埋めて「ミスター・ドルトムント」になって欲しいと個人的には思います。

さあ、敵地ロンドンで行われる来週の第2戦を前に大きなリードを奪ったドルトムント、非常に気持ちが楽になりましたね。トッテナムはELは余りやる気がないことが分かったので、多分、余程のことがない限り、ドルトムントは8強に駒を進めることができるでしょう。

今後の日程ですが、今週日曜日にホームのジグナル・イドゥナ・パルクでマインツと対戦(日本時間14日午前1時30分キックオフ)。そして来週木曜日にはトッテナムとの第2戦に敵地ロンドンで臨みます(同18日午前5時5分キックオフ)。
本当の意味での新生ドルトムントがようやく姿を見せ始めました。これまでにない程スピーディーで、失点せず、とても強い、魅力的なサッカーをするチームです。香川のことは少し心配ですが、信じていますので大丈夫です。今いるメンバー全員でシーズン最後まで思いっきり駆け抜けていってもらいたいと思います!!
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